2012年4月11日

桜前線が列島を北上するこの季節、第70期将棋名人戦が開幕しました。
対局者は前期と同じ顔ぶれながら、今年は立場を入れ替えて森内名人に羽生挑戦者が挑むという構図に。
両者とも居飛車を基調としたオールラウンダーであり、様々な戦型が予想される中、初戦は相矢倉になりました。
名人戦は九時間二日制という、タイトル戦の中で最も長い持ち時間が設定されています。この長い名人戦、がっぷり四つに組んで戦いましょうという二人の呼吸があったのかもしれません。
内容は棋界最高峰の戦いにふさわしく、また相矢倉らしい総力戦に。途中まで前期の名人戦で指された形でありながら、対局者が先後入れ替わっているというのも興味深いところ。
難解な中終盤のねじりあいを経て、森内名人が白星スタートとなりました。
次局以降も熱戦を期待したいと思います。