2011年7月30日

本日は見えそうで見えないチラリズムこそがエロチシズムの源である、というテーゼの一般的拡張について論じたいと思います。
チラリズムはスカートなどの衣服の陰に隠れた下着(あるいは大腿部、臀部等、見る者に性的興奮を惹起するに充分な外見的徴表)に関して語られます。つまり観察者と被観察物との間に有体物である遮蔽物が存在するという空間的な障害が観察者の想像力を刺激し、直接に被観察物を観た場合よりも大きな興奮を得られるということですね。
しかしこれは空間的な障害に限定されるものではなく、他の概念にも拡張しうるものなのです。
例えばロミオとジュリエットにおける両者の社会的身分という障害、七夕にだけ逢瀬を許される織姫と彦星など、愛し合う二人が何らかの障害によって結ばれることができない、というのは恋愛ものにおける定番のプロットですが、これが何故定番として広く受容されているかといえば、その障害によって非空間的チラリズムが発生し、結果エロチシズムが醸成されるという仕組みが存在しているからです。恋愛の根源がエロスである以上、容易に結ばれないからこそ相手のことを考え、自らの想像力を刺激し、恋愛感情を高めてゆくというプロセスは、同時にチラリズムによるエロチシズムの高まりと一致します。もっとも、シニカルな視点から捉えれば、そこでの恋愛対象は自らの想像した脳内の存在に過ぎず、現実に存在する相手とは異なる、という見方もできるでしょう。一般に倦怠期と呼ばれるものは、この恋愛発展期における自己の想像上の相手と、現実に存在する相手との相違を認識し、そこへの適応(あるいは妥協)をしていくための期間とされています。
とまぁもちろん全てウソ理論なわけですが、結局ここまで書いておいていいオチが思いつきませんでした。おっぱいがいっぱいになればいいと思います。