
■ 第60期王座戦第4局
第60期王座戦第4局は千日手指し直しの末に羽生挑戦者が勝利し、王座を奪還しました。
いやー、それにしてもすごい戦いでした。まず二手目の32飛からびっくりさせられたわけですが、終盤の鬼手66銀とかもう何が起きたのかと。
そこから千日手になって、指し直し局の終局はなんと日付も変わった午前2時過ぎ。王座戦はそんなに持ち時間も長くないタイトル戦なのですが、まさかここまでの死闘になろうとは。
指し直し局も矢倉の熱戦で、最後はまさに弓折れ矢尽きたという感じの決着でした。将棋は情念のゲーム、というのは郷田棋王の言葉だったと思いますが、両者の勝負にかける思いが盤上にあらわれた対局だったと思います。
これだけの勝負を見ることができた幸運に感謝しつつ、途中だったハンドブックシリーズをきちんとやり通したいと思います。
というわけで、Pixivの方に新作をUP。
アイドルマスターから、小鳥さんとプロデューサーのエロコメです。
一応小鳥さんの誕生日記念SS、ではあるのですが、これ実は本当なら去年の誕生日SSになるはずだったんですよね。
一年遅れたあげくに遅刻とかこいつはメチャゆるさんよなああというわけで、なんとか投稿時間を9日のうちに間に合わせるべく最後はもう必死でした。今見たら23:56とかほんとギリギリでもうね。
あんまりにも突貫工事だったので、サイトの方にはもうちょっと冷却期間を置いて推敲等きちんとしてから補完したいと思います。
■ 第60期王座戦第二局
王座戦第二局は後手番の羽生挑戦者がまさかの角交換四間飛車を採用。藤井九段が近年愛用し、つい先日まで戦っていた王位戦の羽生―藤井戦でも主力だった作戦を、今度は羽生二冠が使ってきました。
今局は途中から後手が手待ちを繰り返し、先手はじっくりと穴熊に組むという展開に。角交換四間飛車はそもそも手損を甘受する作戦ではありますが、さすがにこれだけ手損を重ねて、かつ居飛車側は思う存分穴熊の堅陣を組み上げたとなれば、普通はもう居飛車の勝ちとしたもの。
のはずなんですが、終わってみれば後手の羽生挑戦者が勝利。いや、将棋とは不思議なものですね。序盤は先手作戦勝ちだったはずなのですが、一体どこでひっくり返ったのか。通常の振り飛車のように飛車角をさばいていくのではなく、にらみを効かせてじっくりと押し込んでいく指しまわしも印象的でした。
ともあれ、これで星勘定は一勝一敗のタイに。先手番を取り合った名人戦とは正反対に、お互い後手番を取り合う展開。どっちが先にリーチをかけることになるのか、次局も楽しみです。
■ 第60期王座戦第1局
第60期王座戦が開幕しました。
戦型は矢倉模様の立ち上がりから急戦に。最後は即詰みに討ち取って、後手の渡辺王座が勝利。
いやそれにしても難解な将棋でした。なんというかもう対局者の二人にしか分からない世界に入ってる感じ。ぼくのような級位者レベルには局面の優劣どころか指し手の意味すらさっぱりです。
ともあれ渡辺王座は振り駒で後手番を引きながらも白星スタートということで、初防衛に向けて好調な立ち上がり。
王座戦は三勝先取とやや短い棋戦ですし、次局で一気に王手をかけるのか、あるいは羽生挑戦者がタイに持ち込むのか。目が離せない戦いになりそうです。