■ 将棋界の一番長い日
昨日はA級順位戦最終局の一斉対局、いわゆる「将棋界の一番長い日」でした。
どの対局もさすがに内容が濃く、また様々なドラマが生まれた一日だったと思います。深浦先生がついにA級残留を果たしたりとか。
それにしても最終日の羽生さんは鬼のような強さですね。勝てば残留の目があった橋本八段でしたが、もう相手が悪かったとしか。
でもハッシーまだ若いですし、今季の行方先生みたいに捲土重来を期待したいと思います。
■ 第38期棋王戦第2局
今日は棋王戦第二局、金沢対局でした。
大盤解説見に行きたいと思っていたのですが、予定が空けられず断念。
将棋は郷田棋王の二手目34歩から横歩取りに。郷田棋王は84歩が多かったので、意外な出だしでした。同じく二手目84歩をメインにしていた挑戦者の渡辺竜王もここしばらくは二手目84歩から横歩取りを選ぶことが増えていますし、角換わりや相矢倉では後手が苦しいというのが近頃の共通認識なのかもしれません。
それにしてもやっぱり横歩取りは恐い戦型だなぁ。お互い玉が薄いのであちこちにすぐ詰む変化がてんこもりで、自分のような初級者だと詰めろに気づかずさっくり頓死しそう。
第62期王将戦の開幕局は相掛かりの戦型となり、先に馬を作って先攻する形になった挑戦者の渡辺竜王が勝ちきって白星スタートとなりました。
途中かなり後手が良いかと思ってたのですが、感想戦ではどうやら先手にも勝ちがあったようで、ほえーと驚くやら感心するやら。
一見すると悲観してしまいそうな局面でもあきらめることなく最善手を追い求める佐藤王将の闘志はすごいですね。去年の大和証券杯では二度のクリックミスにもめげずに勝ってましたし。トッププロに共通する資質として気持ちの切り替えの早さというか、悪手を引きずらないということがあると思うのですが、佐藤王将は特にそういった精神力の強靱さが抜きん出ている気がします。
一方で優勢なところから緩めずにきっちり決める挑戦者もさすが。ああいうところから逆転負けしないのが強い人の強いたる所以なんだなぁ、と。